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. 河は 

本文

現代語訳

語彙

 河は 飛鳥川もさだめなく、いかならんとあはれなり。大井河おとなし川七瀬川

 河と言えば、飛鳥川。どこも浅くなったり深く成ったり、どうしたものかと趣深い。大井河。おとなし川。七瀬川。

せ【】…【名詞】@川や海の浅くなっている所。また浅くて流れのはやい所にもいう。瀬。浅瀬。A物事に出合う時。場所。折。機会。B(その)点。(その)節(ふし)。(その)こと。▽形式名詞的に用いる。

 耳敏川、またもなにごとをさくじ聞きけんとをかし。玉星川細谷川いつぬき川澤田川などは、催馬楽などの思はするなるべし。名取川、いかなる名を取りたるならんと聞かまほし。吉野河

耳敏川は、また何事をこざかしく聞いたのだろうと、趣深い。玉星川。細谷川。いつぬき川・澤田川などは、催馬楽などを思わせることだ。名取川とは、いかなる評判を取ったのかと訊いてみたいものだ。吉野河。

さくじる…【自ラ四】こざかしくふるまう。差し出たことをする。

 天の川原、「たなばたつめに宿からん」と、業平がよみたるもをかし。

天の川原は、「七夕の乙女に宿を借りよう」と在原業平が詠むのも趣がある。

 



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