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桐壺あらすじ

 桐壺更衣は、桐壷帝の恩寵を独占した。他の女御・更衣たちは、それを嫉妬し迫害した。更衣は、帝だけを頼りに過ごした。

 桐壺更衣は、光源氏を生んだ。帝はますますその母子を寵愛した。女御・更衣の嫉妬は一層はげしい。殊に弘徽殿の女御は、古参の上に皇子もあり、意地もわるかった。

 桐壺更衣は、元来が病弱な上に、周囲からいじめられて、病気が重くなり、里に下って、すぐに他界した。葬式は愛宕で執行せられたが、帝の悲嘆は言語に絶した。

 靭負の命婦が、更衣の里邸を見舞って、その状況を細かく復命した。帝は、更衣追慕のあまり、悲嘆の心は深くなってゆく。

 桐壺更衣の母、即ち源氏の祖母は、源氏が六歳の時に他界した。源氏は、七歳の時に御書始めをした。源氏は、幼時から、音楽にも学問に優れていた。けれども、相人の意見に従い、帝は、源氏に姓を賜わって臣下とせられた。

 藤壺女御が入内した。桐壺更衣に生き写しなので、帝寵が厚く、世に「輝く日の宮」と呼ばれ、源氏は「光る君」と呼ばれた。「光る君」は、「輝く日の宮」が懐しくて、親しんだ。

 源氏は十二歳で元服した。左大臣が加冠を承った。その夜、源氏は、左大臣の姫君(葵上)と結婚したが、葵上は年長であった。源氏は、どことなく、葵上が気に入らず、ただ、藤壺が慕わしい。しかし、結婚後の今では、藤壺に逢うことが不可能である。それだけに却って慕わしさは増す。

 源氏も、桐壺を曹司とし、故桐壺更衣の里邸を改築した。これが二条院である。




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