蓬生(よもぎふ)あらすじ
源氏退京後は、末摘花を世話する人がない。前栽も建物も、荒廃するままになり、生活の困窮も、日と共に増加して行った。
樹木の多い敷地と、そこにある建物との売却を申込む受領もあった。父宮遺愛の調度類を売却して、生活資金に当てようと勧める老女房もある。末摘花の保守性と親思いの心とは、それらに反対して、生活苦中、すべて、昔のままを改めなかった。
悪い叔母が、末摘花を召使にしようと企てた。その頃、源氏は故桐壺院の御八講を、盛大に修したが、末摘花の事を全く忘れて居た。末摘花は悲しかった。
叔母は、未摘花を筑紫に伴おうと、言葉巧みに誘った。末摘花は、源氏に未練があるので拒絶した。叔母は立腹して末摘花の女房なる侍従を連れて下って行った。
源氏は、花散里訪問の途次、偶然、末摘花を訪い、その邸の荒廃や貧窮に同情した。
源氏の援助で、邸の修理、女房の増員その他で、末摘花は再び世に出る事が出来た。その後、末摘花は、源氏の二条院の東の院に移された。