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乙女(をとめ)あらすじ

  源氏は、前斎院朝顔に、装束を沢山贈った。その親切に、朝顔は却って当惑した。斎院の叔母女五宮は、源氏に嫁ぐ様に、朝顔を説得する。

 夕霧は、祖母の邸に元服したが、位は低い。大学入学に関する祖母の不満を、源氏は、その智育論で説伏した。夕霧に字を付けた式後の宴会は、変っていた。

 夕霧は、父源氏を恨みもしたが、二条院で精励し、特例ながら四、五箇月後、寮試に及第した。その頃、秋の好きな斎宮女御が中宮となった。

 斎宮の女御の立后と、時雨の宵に、大宮邸に大宮と内大臣との合奏があった。

 夕霧と雲井雁との同居を、内大臣は好まなかった。雲井雁を春宮にとの下心もあったのに、たまたま老女房の蔭口で、二人の関係を知って、内大臣は大宮を恨んだ。

 雲井雁は父邸に引き取られて行った。夕霧は、二条院に帰って、悲恋に泣いた。

 夕霧は、惟光の娘に懸想して、「逢わせてくれよ」と、娘の兄に頼んで断られる。雲井雁も恋しい。花散里は、美しからぬ女であると、夕霧は思っていた。

 今上が、朱雀院に行幸の日、勅試に及第して、夕霧は文人となり侍従となった。

 紫上の父式部卿宮の五十賀の準備が忙しい。六条院新築完成で、御方々は移られた。



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